皆さんは初対面の人とお話しするのは得意ですか?自己紹介するとき、名前と所属だけで終わらせていませんか?
実は自己紹介にも戦略というものがあるのです。
自己紹介という短い時間に力を注いで何になるの?名前を名乗ればそれでいいじゃん、と思っている人もいるかもしれません。
でも、自分という人間を分かってもらうためには度々相手と関わる必要があります。ビジネスにしても、婚活にしても、「次」がなければ何事もなしえません。
自己紹介は未来を拓く武器になる
(中略)
- 相手の印象に残り、興味を持ってもらえる
- 相手との会話が弾み、もっと話したいと思ってもらえる
- 魅力的な人間だと思ってもらえるので友達や恋人ができる
- ビジネスにつながる人脈ができる
- 競合他社との違いが明確になる
- 相手に承認され、必要とされるので自己充実感が増す
- 結果的にビジネスもプライベートもうまくいく
『自己紹介が9割』立川光昭著 2015年 水王舎
所持金1500円から起業した著者。自己紹介によって人生を切り開いてきた著者のノウハウを詰め込んだ本をご紹介します。
本書はもう一度会いたいと思ってもらうための自己紹介のテクニックを教えてくれます。
初対面の人と会うときの3ステップ
step.1 事前の準備
社名、名前、所属を名乗るだけで終わってしまう人が大多数だそうです。ですから、その他大勢と同じ自己紹介の仕方では、印象に残らず、覚えてもらえないのです。
その他大勢の中に埋もれてしまわないために「自分はこれができる」「これが得意だ」と、嫌みのないようにアピールすることが必要になります。つまり差別化です。
自己紹介は自分のプレゼンと思おう
皆さんはプレゼンテーションしたことありますか? したことなくても想像はできると思います。
何日も前から話すべきテーマの資料を集めて分析して、シナリオ作ってさらに発表の練習も入念にするかもしれません。
自己紹介とは自分のことを分かってもらうための「自己PR」の場、てみじかなプレゼンの時間なのです。
一般的な自己紹介は、わずか30秒ほど、たった250~400文字程度のものですが、それに続く会話が弾むか否かを決定づける、とても重要なものです。
p26
自分を客観的にみてセルフブランディングします。
自分の得意なこと、資格、性格の特徴を洗い出して、相手に「私はこういう人だ」と知ってほしいことにつながるものをピックアップします。もちろん盛ったりしてはいけません。後でぼろが出ますから。
相手に向けた言葉がどのように解釈されるのかを考えて、「相手に知ってほしい自分像」にふさわしい発言やふるまいの戦略を立てるのです。
会う相手の情報収集
相手が人であれ、企業であれ、事前に情報が入手できるのなら対策が立てられます。
共感してもらえるのか、相手にとって自分と会うメリットはあるのか、相手対する質問は?
相手が何に不安を感じるのか予想し、それに対する返答を想定するのです。相手の興味にマッチしない人物だとみなされたら、そのあとの会話も、関係もありません。
step.2 当日は聞く力
笑顔で場の雰囲気を作る
笑顔は親しみが感じられ、緊張感がほぐれるものです。無表情の人と、笑顔の人、どちらに好感を持つか、明白だと思います。
慌てず、せかさず、自分から相手の警戒心を解く意味でも、笑顔は初対面の時に欠かせません。
自己紹介の後の会話の糸口として、相手のマイブームを聞き出すことがいいそうです。自分の好きなことなら相手から話してくれるので、話下手でも会話を楽しむ秘訣です。
(前略)相手の話を興味深い表情で聞くだけで相手には喜んでもらえるのです。
p138
著者のすすめる5つのリアクション「さしすせその極意」
- 「さ」さすがですね~
- 「し」知りませんでしたぁ~
- 「す」すごいですねぇ~
- 「せ」センスいいですねぇ~
- 「そ」そうなんですかぁ~
step.3 後日次につなげるためにしておくこと
記憶の新しいその日のうちに会った人のデータを記録しておきます。
著者の「ストックデータカード」には、名刺から得られる情報のほかに、相手との共通の知り合いや共通の縁、話でできた人名を記録する欄があります。相手の話を真剣に聞いていないと書けない内容です。
著者はこのカードを後日の人脈作りに活用していて、自分のことだけでなく、人と人をつなげることにも利用できるそうです。
また、相手との再会の時に前もって復習することにも使えます。
前に会話に出た、出身地や子供のことなどを話題にすれば、よく覚えていてくれたと、相手は大事にされているという感覚になり、自分に好感を持ってくれます。
そして著者の経験から、何かの見返りを期待しての人脈作りは後に続かないそうです。
自己紹介から始まる人脈は、大切に整理すればいつか自分にも他の人にも役に立つネットワークになるのです。
まとめ
自己紹介とはまず自分を知ること。自分を知らなければアピールもできません。
日本人は謙虚が美徳と考え、なかなか自分の強みや得意を主張しない人が多いと思います。
でも、就活や婚活で自分を前面に押し出さなければならないときがあります。そんな時の手引書としてこの本は参考になるのではないでしょうか。
著者が初めて店舗を借りたときは、大家さんが何を望むのか想像し、どうしたら信用してもらえるのか、頭の中で自問自答してシミュレーションを繰り返したといいます。
家賃が滞納した時に自分を信頼してもらえるように質問に対する答えも用意して面会に臨み、一年待っていただいたというエピソードは自己紹介というより「釈明」のような気がしますが……(^^)
読み終えて
自分の得意なこと、いいところをアピールするって苦手です。照れくさいし、「得意」を相手の人が相当なレベルだと解釈してしまって、「いや、そんなにはできないんですけど……」って恥じ入っちゃう結果になるかもと思うと、つい控えめに言ってしまいます"(-""-)"
18年バイオリンを習ってますが、きっと「18年も弾き続けているんなら相当でしょう」と思われるでしょうね。でも、一つ一つの曲を弾きこむことができないまま次へ次へとレッスンが進んでしまうので、情感を込めて弾くとか、速弾きをするとか、全くできません。だから周りの人にはバイオリン習ってるって言ってないんです。
「あ、その程度……なんだ。」と思われるのが恥ずかしくって"(-""-)"
本書では自己分析にSWOT(スウォット)分析シートをすすめていますが、私にもおすすめの自己分析があります。
「VIA性格診断」
VIA性格研究所というアメリカの非営利団体がWebで行っている無料性格診断です。
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他のブログで私の診断結果を紹介してますので、興味がございましたら見てみてください(^^)